バランスの取れたコース設定
ツアー・オブ・カリフォルニアのコースは、スプリンター向けのステージが3つ、パンチャー向けのステージが1つ、クライマー向けのステージが2つに個人タイムトライアルが1つと、バランスの取れた7ステージ構成。
総合優勝争いのポイントとなるのは、登坂距離12km、平均勾配8%の超級山岳ジブラルタルロード山頂にフィニッシュする第2ステージ。34.7kmの個人タイムトライルとなる第4ステージ、そして総獲得標高が4880mに到達する最難関の第6ステージの3つだ。
第2ステージ
第4ステージ
第6ステージ
第2ステージと第4ステージは、アラフィリップが優勝した2年前のカリフォルニアでも同じフィニッシュ地点が使われた。
そのときアラフィリップは第2ステージで圧倒的な強さを見せつけて勝利し、第4ステージでは遅れないように耐え抜き、見事に総合リーダージャージを守り切った。パウレスもこのジブラルタルロード山頂フィニッシュで頭角を現した選手である。
Embed from Getty Images
2016年 第4ステージのアラフィリップゴールシーン
ただし今年は、勝負所である個人タイムトライアルが例年より長いため、重要度がより高まることが予想されている。2017年も、最終日直前に設定されたこの個人タイムトライアルでベネットが逆転総合優勝を果たしている。
先にあげた注目選手で言うと、
・ベルナルはコロンビアの個人タイムトライアルチャンピオン。
・パウレスは2017年のアメリカ国内選手権個人タイムトライアル部門で3位
彼らのようにこの種目が得意な選手たちにとって個人タイムトライアルの距離が長くなることは、有利に働くに違いない。
一方、イェーツとゲレイロに関しては、ここまでの実績を見ると、苦手な部類と言えるだろう。
よって、総合的に見た場合、やはりベルナルが最も総合優勝に近い選手ではないだろうか。
しかし、思いも寄らない選手が活躍することも多いのがカリフォルニアの魅力だ。何が起こるか分からない、そんなロードレースの魅力を存分に噛み締められるこのレースを、ぜひ視聴してもらいたい。
日本ではJsportsで視聴可能だ。
時差の関係で日本では早朝での放送となるため、オンデマンド登録をしているのであれば、見逃し配信がその日の夜に見られるのでおススメである。
ジロ・デ・イタリアだけではない、注目すべき5月のレースを是非、忘れずにチェックしてもらいたい。