失敗しないチューブの選び方

チューブ選びで注意してほしいポイントは2つ。

「タイヤ幅」つまりチューブのサイズと、「バルブの長さ」である。

タイヤ幅

©️Schwalbe

タイヤ選びにも必要なタイヤ幅。タイヤ選びの際は所持ホイールに合わせてタイヤを選ぶが、チューブ選びの場合は使用タイヤに合わせる必要がある。

多くのタイヤはパッケージだけでなく、本体側面にタイヤサイズの記載がされている。チューブはゴム素材で伸縮性があり、1つのチューブに対して対応タイヤ幅が3サイズ存在するなど、対応幅は広い。

タイヤ表記に関して

ロードバイクタイヤのサイズ表記にはWO規格というものが採用されている。WO規格はイギリス式とフランス式の2つの規格からなり、イギリス式ではインチ、フランス式ではメトリックと呼ばれるサイズ表記がなされている。

イギリス式(インチ) タイヤ外径×タイヤ幅
フランス式(メトリック) タイヤ外径×タイヤ幅・リムサイズ

日本でのロードバイクにおいては、フランス式(メトリック)が採用されている。例えば「700×23c」であれば、タイヤの大きさが「外径サイズが700mmでタイヤ幅23mm、Cタイプのリムサイズ」であることを意味する。数字にミリ単位をつけて考えるだけで良いので非常にわかりやすい。外形サイズは変わらないので、タイヤ幅の数値(23/25/28など)を見て決めると良い。

バルブの長さ

自分に必要なチューブのサイズがわかったところで、次に気をつけなければならない点がバルブの長さだ。

バルブの長さはとても重要でであり、短すぎると空気を入れる際にバルブ長さが足らず、空気を入れることが出来ない。

ロードバイクのホイールには「ディープリム」と呼ばれるホイールがある。上の写真のようにホイールのリム(外周)が太く、バルブの長いチューブはこのようなホイールのために作られている。その為、自分のホイールがどのサイズのバルブに適しているのかをあらかじめ知っておく必要がある。

バルブ長の目安は?

一口にバルブ長といっても、どこからどこまでの長さなのか。これはブランドによって異なり、根元から先端の場合もあれば先端より手前で計測している場合もある。そのため、チューブ購入前にバルブの長さを今一度確認してほしい。簡単な目安をあげるとすれば、リムからバルブの頭が15mm~25mm程度出るものを選べば問題はない。つまり、50mmのディープリムホイールであれば、65mm以上のバルブの長さのチューブを選べば良いという意味だ。

「どれにでも対応できるから」と長すぎるバルブのチューブを選択すると空気抵抗と重量の増加や、ホイールから余計に突出するバルブがアクシデントの引き金になるので避けよう。

チューブは奥が深い

ここまで読んでいただければ、もうロードバイクのチューブで悩むことは少なくなるだろう。しかし、あくまで必要最低限の違いや注意点を解説している。性能においては、チューブメーカーは各社工夫を凝らし超軽量のもの・耐久性に優れたもの、様々なものが販売されている。本記事の注意点に準拠しながら自分の用途にあったものを選んでほしい。

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