ジロ・デ・イタリアで盛り上がる中ではあるが、実は今週末の5月13日(日)(日本時間では5月14日月曜日早朝)から7日間、地球の反対側の北アメリカ西海岸で、北米最大のステージレースが開催される。

その名も「ツアー・オブ・カリフォルニア」。南北アメリカ大陸で唯一の、ワールドツアークラスのステージレースである。

今回はこの「カリフォルニア」の注目ポイントを紹介していきたい。

現役最強スプリンターが大結集!

現在開催中のジロ・デ・イタリアは、総合優勝狙いの選手にフルームやデュムランの出場で注目されているが、スプリンターに関してはクイックステップ・フロアーズのエリア・ヴィヴィアーニが突出している他は、あまり強豪選手が揃っていない。

一方で、今回のツアー・オブ・カリフォルニアには、現役最強のスプリンターたちが勢揃いしている。

ペテル・サガン

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ポイント賞ジャージを着るサガン

まずはキング・オブ・カリフォルニアとも言うべきペテル・サガン(スロバキア/ボーラ・ハンスグローエ)。プロデビュー当初の8年前から毎年出場しており、16回のステージ優勝と5回のポイント賞、そして2015年には総合優勝も果たしている。

今年も昨年総合2位のラファウ・マイカを連れてきているため、総合優勝を狙わずにステージ優勝とポイント賞に集中することだろう。現在世界選手権3連覇中のサガンだが、その最初の勝利となったのがアメリカでの世界選手権であったりと、アメリカとの相性が非常に良い選手だ。

2018年5月9日のcyclingnewsでは、サガンがツアー・オブ・カリフォルニアのウォーミングアップとして「Gravel fond(未舗装道路を走るレース)」に参加したと報じている。

ペテル・サガン

引用:cyclingnews

マルセル・キッテル

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ツアー・オブ・カリフォリニア2017 第1ステージで優勝したキッテル

次に注目すべきは世界最強スプリンターの一角、マルセル・キッテル(ドイツ/カチューシャ・アルペシン)。同時期に開催されるジロ・デ・イタリアへの出場も多かった彼が、昨年からカリフォルニアへの参加を続けている。

今年はチームを移籍してここまで、正直調子はあまり良くない。単独でのスプリント力も十分にある彼が、このカリフォルニアで勢いを取り戻すことができるか。

アレクサンダー・クリストフ

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エシュボルン・フランクフルトで優勝したクリストフ

現ヨーロッパチャンピオンのアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー/UAEチーム・エミレーツ)も3年連続の出場を決める。5月1日のエシュボルン・フランクフルトでも4年連続となる勝利を決めて勢いに乗っている彼も、今回の注目選手の1人である。

フェルナンド・ガヴィリア

そして何より注目すべきは、今年初出場の若手最強スプリンター、フェルナンド・ガヴィリア(コロンビア/クイックステップ・フロアーズ)である。

初出場のジロ・デ・イタリア2017で、いきなりのステージ4勝&ポイント賞獲得。今年、満を持してツール・ド・フランスへと乗り込むわけだが、今回のカリフォルニアはさながらその前哨戦といったところだ。

ガヴィリアの最大のライバルとも言える同年代のカレブ・ユワン(オーストラリア/ミッチェルトン・スコット)も今年、カリフォルニア初挑戦からのツール初挑戦というスケジュールを組んでおり、この2人による熾烈な争いも見逃すことはできない。

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昨年のジロでポイント賞を獲得したガヴィリア

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ミラノ~サンレモ2位と結果を出したユワン

ツール・ド・フランスに匹敵する豪華な面子が揃った今年のカリフォルニアは、さながら「ミニ・ツール」と形容しても良さそうなレースとなるだろう。

では、スプリンター以外は見所がないのか?総合優勝を目論むクライマーやオールラウンダーについては次回の記事でご紹介する予定だ。

Text:Tamaki Suzu

〜次回、ツアー・オブ・カリフォルニアの見所その2「クライマー・オールラウンダー系選手」の記事は5月12日更新予定〜

※2018年5月13日〜19日「ツアー・オブ・カリフォルニア」はJ SPORTSで視聴可能