「最古のクラシックレース」?

「Liège-Bastogne-Liège(リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ)」の初開催は1982年。モニュメントを含め、クラシックレースの中では*最も古いレース。

そのため、フランス語で”最古参”を意味する「La Doyanne(ラ・ドワイエンヌ)」の愛称を持つ。このフランス語は、女性形であるため英語では「The Old Lady」と呼ばれることもあるレースだ。

*『Milano〜Trino(ミラノ〜トリノ)』は初開催が1876年で世界最古のワンデーレースとされているが、開催されなかった年が比較的多いからか、「セミ・クラシック」と分類されている(称されている)。レースのディビジョンも2022年現在、「UCIプロシリーズ」に登録されている。Liege Bastogne Liege INEOS Grenadiers

初代優勝者したのはベルギー人選手のLéon Houa。完走タイムは約11時間にも及んでいる。

2022年大会で108回目の開催となるLBLだが、過去には吹雪の中で開催された超過酷な年もあったそうだ。

それは第66回目の開催となった1980年大会の出来事。「Procycling」という英誌は、

『選手たちは雪まみれになった顔を必死に手で拭いながら走り、その選手たちを沿道で見ていた観戦客は、ゴーグルを被った雪だるまのようになっていて、霜焼けで赤くなった顔に苦しそうな表情を浮かべていた。そしてスタートから1時間もしないうちに、各チームからは多くの選手がリタイヤし、コース上には数選手しか残っていなかった…」

と、当時のレースを報じたそうだ。

悪天候にも関わらず、レースの総距離は現在とほぼ変わらない245km。174人がスタートしたものの、フィニッシュラインを通過したのは21人のみ。

この吹雪のLBLを制したのはベルナール・イノー。2022年現在67歳の元フランス人選手のレジェンドだ。80kmにも及ぶ独走を見せ、7時間1分42秒でフィニッシュ。1977年以来の自身2回目の優勝となった。

参照:『Liège-Bastogne-Liège 2022』公式サイト, UCI , CYCLINGTIPS

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