関東圏で、神奈川でしか味わえないヒルクライムスポットの大きな特徴、それは広大な「海」を見下ろせる点だ。

関東圏内では多数のヒルクライムスポットが存在するが、海が山の近くにあるのは数少ない光景である。1日のライドで海と山を楽しむことができる。

そんな神奈川ならではのヒルクライムを楽しめるおすすめスポットとは?

1.湘南平

神奈川県内では「短いヒルクライム」として定番であり、県道609号線を通って「いらっしゃいませ 湘南平」と書かれた看板からスタート。距離は1.5kmだが、平均斜度9%と壁を登っているような体感だ。距離が短いからと侮っては痛い目に合うかもしれない。

スタート地点からは真っ直ぐ登って行く。湘南平の辛いところは、直線の道が多いため視界に映る激坂が永遠に続いている感覚に陥り「心が折れそうになってしまう」点だ。

登っている実感を得られるヒルクライムとは違い、頂上に近づくまでは景色が映えることは無いため、いかに心を強く保ってペダルを回し続けるかが湘南台の攻略ポイントだ。

頂上にたどり着くと、湘南の海が一気に開けて天気の良い日には富士山と「山×海」を手短に堪能できる。

2.ヤビツ峠

神奈川のヒルクライム定番のスポット、「ヤビツ峠」。上記の湘南平から25kmのところにあり、ハシゴして楽しむことができる。

小田急線秦野駅からアクセス可能で、名古木交差点のセブンイレブンからスタートして行く。距離11km、平均斜度5%だが、序盤は平均斜度10%とペダルが重い区間が続く。

蓑毛区間を過ぎると後は緩やかな斜面に戻り、景色も映える場所がいくつかあるので比較的登っている実感を得ながら登れる峠である。なので「蓑毛付近をいかに耐えるか」がヤビツ峠攻略の最大のポイントでは無いだろうか。

スタートから8km地点の後半に差し掛かると「菜の花台」と呼ばれる休憩所があり、そこから相模湾から江ノ島までを見下ろすことができる。ヒルクライムで疲れた場合はここで一息するのもおすすめだ。

菜の花を通り抜けて3km登り続け、ヤビツ峠の看板が見えればゴールだ。

頂上には2021年3月にオープンした「ヤビツ峠レストハウス」で足を休めることができる。レストハウスでのおすすめ料理は秦野産の具材を使った「「丹沢ロイヤルカレー」。こちらは学生だった天皇陛下が丹沢を訪れた際に、ご主人の祖母が振る舞ったカレーを再現したものであるという。ぜひヤビツ峠に寄った際はご主人の絶品料理を味わって欲しい。

3.半原越

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