『Hope/HB.TT』の真髄
ここからは編集部員が注目したい箇所とともに如何に進化を遂げたのかを紐解いていく。
ホイール周辺
ホイール周りは「ディスクブレーキが組み付けられるようになった。」という単純なものではない。ディスクブレーキの自転車を乗っている方は、何か異変を感じないだろうか。そう、ブレーキホースが外に露出していないのだ。
本来であれば内装式のフレームであれば、ブレーキホースはエンド周辺で外へ通すのが一般的であるが、このブレーキキャリパーはhopeがこの車体のためだけに新しく設計した完全フル内装式になっており、極限まで空力削減を追い求めた結晶と呼ぶに相応しいパーツだ。メカニック泣かせな仕様であるがワクワクする新たな挑戦とも言える。
また車輪を固定するエンドと呼ばれる爪のような部分(写真中央付近シルバーのパーツ)は、以前は3Dプリント技術を駆使したチタン製であったが、アルミニウム合金を切削して作られている。hope自社工場で製作できるものは製作するスタイルへとシフトしたようだ。
ハンドル周辺
フレームとフォークのジョイント部分やハンドルの固定部分などにも、以前は3Dプリント技術が使われていたが。アルミニウム合金での切削パーツに切り替えられている。ハンドルバーもタイムトライアル仕様にするため、新しく造形されておりフレームとの一体化が計られている。
サドル周辺
シートステーと呼ばれる後輪中心から伸びる2本のチューブとサドルを組み付けるシートチューブとの接合部分も以前は3Dプリンターを使用したチタン製のパーツになっていたが、ジョイント部分をカーボン製のパーツで作られて接合されている。前方から流れてくる風をスムーズに流す設計となっている。