7万円以下で買えるクロスバイク

クロスバイク初心者の目安予算は7万円

クロスバイクを初めて購入する人にとって、予算を幾らに設定すればよいのか?というのが最初の課題かも知れません。

ママチャリより若干高い5万円程度のモデルから、ロードバイク並みの20万円程度のモデルまで存在します。では、この価格の差にはどの様な違いがあるのでしょうか。

クロスバイク初心者へオススメのモデルと、車体以外に必要な物を合わせたモデル予算は約7万円〜10万円です。クロスバイクの価格に差がある理由と、購入時に必要な車体以外のアイテムはどの様な物かを解説していきます。

 

価格差が大きく出るフレーム素材の違い

10万円以下のモデルでは主にフレーム素材にアルミや鉄が使用されています。高価なモデルが採用しているカーボンと比較し、重量は重くなるのですが段差や誤って倒してしまった際にも比較的壊れづらいという耐久性の高さがメリットとしてあります。

高価なモデルへ採用されるカーボンフレームは軽量さに加え、衝撃吸収性の高さがメリットとして挙げられます。サスペンションを持たないクロスバイクの場合、路面が荒れていたり段差を乗り越える際の衝撃は思いの外体に響くものなので、快適に中距離以上を移動したい人にとってはカーボンフレームがオススメです。

また、フロントフォークという前輪部分だけにカーボン素材を採用したモデルもあります。フロントフォークは路面からの衝撃を腕に伝える部分なので、この衝撃吸収性が高いと荒れた路面を走る際にコントロールがしやすくなります。

初めてクロスバイクに乗る方にとってのオススメはアルミフレームです。価格と重量のバランスが良く、アルミフレームを採用したモデルが多数ラインナップされているため、選択肢の幅も広がり、予算に応じて気に入ったモデルを探しやすいからです。

クロモリフレームのクロスバイク

GIOS MISTRAL細身の見た目が特徴的で、クラシカルなデザインに仕上げられたクロスバイクの場合が多い。ファッション性を重視する人に人気が高い。欠点は鉄製なので錆に弱い事と重量が重いこと。

代表モデル : GIOS MISTRAL, TOKYOBIKE 26, FUJI BALLAD

軽量性
快適性 ★★
耐久性 ★★★★★
目安の価格帯 5万円~

 

アルミフレームのクロスバイク

GIANT ESCAPE R3

軽量さと耐久性を備え、多くのメーカーが複数のモデルで採用する、最近のクロスバイクにおける主流となっているフレーム素材。衝撃吸収性はクロモリやカーボンと比較して劣るが、その分ペダルを踏み込んだ力がダイレクトに路面へ伝わっていくので、キレの良い乗り味が楽しめる。

代表モデル : GIANT ESCAPE R3, TREK 7.5 FX, Bianchi ROMA 3, FUJI ROUBAIX AURA

軽量性 ★★★
快適性 ★★★
耐久性 ★★★
目安の価格帯 6~15万円

 

カーボンフレームのクロスバイク

TREK 7.7 FX

ロードバイクなど本格的なレーシングモデルにも採用される素材。軽量さと剛性の高さを備えつつ、衝撃吸収性にも富む。反面、強い衝撃が加わるとヒビが入ったり、経年劣化し易いなどデリケートな素材でもある事と、カーボンフレームを採用したモデルは総じて高価である。

代表モデル : TREK 7.7 FX, GIANT FASTROAD COMAX 2

軽量性 ★★★★★
快適性 ★★★★★
耐久性 ★★★
目安の価格帯 20万円〜

コンポーネントで差がつく価格と乗り味

shimano TIAGRA

クロスバイクの価格を決める要素としてフレームと同じくらい重要なのが、コンポーネントと呼ばれる駆動部分です。コンポーネントとは、駆動・変速・ブレーキなど自転車の動力性能に関わる重要部品です。このパーツのグレードによって自転車自体の価格も大きく変わってきます。

クロスバイクに採用されるコンポーネントは、モデル自体の性格にもよりますが、低価格なモデルはマウンテンバイク用の物、値段が上がるにつれてロードバイク用のものが採用されています。また、ギアの段数が増えれば増えるほど、価格は上がる傾向にあります。

下の図は多くのクロスバイクで採用されているシマノ製のコンポーネントグレード表です。

ロードバイク向け マウンテンバイク向け
ビギナー向け TOURNEY A070
CLARIS
TOURNEY
ALTUS
ACERA
中級者向け SORA
105
ALVIO
DEORE
SLX
上級者向け ULTEGRA
DURA-ACE
DEORE XT
XTR

低価格なクロスバイクではマウンテンバイク用のALTUSやACERAが、中級グレード以上のモデルにはSORAやTIAGRAといったロードバイク向けのコンポーネントが採用されています。コンポーネントのグレードが高いもの程、重量が軽くなる事と、変速段数が増え、坂道など道路状況の変化へ柔軟に対応することが出来るため、余計な体力を使わずに移動する事が出来ます。さらに、グレードの高いコンポーネントは精度の高いパーツが使われているため、変速時のフィーリングやブレーキの制動距離などに差が出てきます。これらは加速性や制動性に大きく関わる部分なので、ストップ・アンド・ゴーの多い街中を走る際の乗り味には大きな差となって現れてくるでしょう。

 

クロスバイク本体以外に必要な予算

クロスバイクを乗り始めるには車体以外に必要なアイテムが幾つかあります。中には法律で義務付けられている物、義務付けられてはいないものの、あった方が良いものもあります。必要最低限揃えるならば、クロスバイク本体に加えて2万円を目安にすると良いでしょう。

前後のライト、ベルなど法律で義務付けられている物

2000円〜
まず法律で義務付けられている前後のライト、そしてベル。ライトの代わりである反射板とベルは本体に付属している場合が殆どですが、夜道を走る場合が多い人は反射板に加え、視認性の高いライトを装着する事をオススメします。特に夜間、街頭の少ない場所を走行する場合には明るいフロントライトは必須です。クロスバイクはそれなりにスピードが出る乗り物ですが、ちょっとした段差でも見落とすと転んでしまう原因となるため、しっかりと路面を照らしてくれるライトは必須です。また、リアライトも安全の為には非常に重要なアイテムです。車のドライバーに対し、動くものが前を走っている事をアピールする事で不要な追突事故を避ける事が出来ます。

2000円〜(1つ)
また、高価な自転車を乗る以上必須になる丈夫な鍵(チェーンロックなど)も欠かせません。地球ロックと呼ばれるガードレールや標識など、地面に繋がる物へ鍵で固定する為には、ある程度の長さを持った鍵が必要になります。また、細いワイヤー錠ではニッパーなどの工具で簡単に切断する事が出来てしまうため、太めのワイヤーかチェーンなど頑丈な物を選ぶ様にしましょう。
自転車の盗難防止において有効なのが「盗みづらそう」と思わせる事。見た目が頑丈な鍵を2つ以上使用する事で心理的な防犯性を高める事が出来ます。

自転車保険

300円程度(月額)
さらに、もし事故や盗難にあってしまった場合の為にも、自転車保険への加入を検討しましょう。自転車は道路交通法上、軽車両へ分類されます。自分が被害者になる場合だけでなく、加害者となってしまう場合も想定し、保険への加入は自転車を乗る以上、検討すべき事と言えます。
ただし、対人対物の補償は自宅の火災保険、クレジットカードの保険などでカバーされている場合もあるため、必ず新たに加入する必要があるという訳でもありません。まずはご自身が既に加入されている各種保険の保障内容を確認し、必要があれば自転車保険を検討してみましょう。

防犯登録

500円
道路を走行する自転車には、法律で防犯登録が義務付けられています。防犯登録はクロスバイク購入時に自転車店で簡単に入ることが出来るので、必ず行なうようにしましょう。もし防犯登録をしていない自転車で走っている際に警察官から職務質問を受けると、所有者の確認ができず、盗難自転車だと疑われて非常に面倒な事になります…。

空気入れ

3000円前後
クロスバイクの場合、ママチャリで使用する一般的な空気入れを使うことは出来ません。多くのクロスバイクでは仏式バルブという規格が採用されており、これに対応した専用の空気入れが必要です。タイヤの空気圧が下がった状態で乗り続けると、漕ぐのが大変になるだけでなく、パンクしやすくなったり、段差の衝撃がホイールへ直接伝わり歪んでしまったりします。
フロアポンプという専用の空気入れを準備し、定期的に空気圧の管理をする様にしましょう。

ヘルメット

10,000円〜
クロスバイクは簡単に20km/h程出すことが出来る乗り物です。転倒する事故が起きた際に頭を守ってくれるヘルメットを装着しておいた方が安全のためには良いでしょう。

スタンド

2000円前後
クロスバイクにはスタンドが付いていないモデルが多く、街乗りでママチャリ代わりに乗る場合は後付をすると停める場所を選ばず便利になります。

泥除け

2000円前後
クロスバイクは泥除けも基本的に装着されていません。雨の日に乗ると、泥はねで服が汚れてしまうことも。とは言え、雨の日に乗らない、そもそも雨の日に乗る時点で服は汚れてしまう…と覚悟をし、防水・防汚性の高いウェアで乗る場合は不要です。

7万円以下で買えるクロスバイク