自転車へ乗る人が多い程、死亡事故の発生率は低下
ドイツのデータ調査会社Statistaの作成したインフォグラフィックによると、自転車に乗る人が多い国ほど、自転車での死亡事故発生件数が低下する傾向があるとの事です。
この調査は2006年〜2009年のOECD(経済協力開発機構)による結果を基にされたもの。
自転車大国と呼ばれるオランダでは1人あたりの平均年間走行距離が864kmながら、10億kmを走行した場合に自転車事故で死亡する人数は10.7人で、最も死亡事故の発生率が低い結果となっています。
反対にアメリカは、1人あたりの平均年間走行距離が47kmとオランダの18分の1にも関わらず、10億kmを走行した場合に自転車事故で死亡する人数は44人と4倍以上の発生率です。
サイクリスト人口が多い事と、自転車死亡事故の発生率は反比例するという、興味深い調査結果です。
自転車の利用人口が多ければ、行政側も自転車専用レーンの整備などインフラ整備や、交通法規の整備など、自転車が交通社会において重要な位置付けとして捉え、様々な事故を抑制する措置が採られている結果が現れています。
日本の交通社会において、自転車は意識が向けられていない?
日本においては自転車専用レーンの整備はまだまだ十分とは言えず、交通社会において自転車は見下された存在とも言えます。
しかし、歩行者と自転車の関係に目を向けると、歩道でベルを鳴らしながら我が物顔で走り抜ける自転車が多数いるのも現状であり、自転車は交通社会の一員として意識が向けられている存在とは言い難いのが現状です。
ヨーロッパの例を考えると、日本で自転車人口が増えていくためには、インフラ・法律などハードとソフト両面から、様々な整備が大切であると考えさせられます。