軽く・はやく・安定した走行ができるオールラウンダーバイク「TERE(テレ)」
軽さと空力の両方を手に入れたCHAPTER2 TERE(チャプター・ツーテレ)
CHAPTER 2 TERE(チャプター・ツーテレ)の「TERE(テレ)」の意味は、マオリ語で早い、鋭いを意味する。軽量バイクでありながらエアロバイクの性質を持っている。
フレームは、ホリゾンタルフレームを採用。遠くから見ると昔ながらの伝統的なバイクのようにカッコよく見え、乗った時のポジションの安定感には誰もが驚くであろうと話すマイケルさん。ホリゾンタルフレームを採用することで、フレームサイズが小さくなってもボトルの自由度が高くなる。
*ホリゾンタルフレーム…フレームのトップチューブが地面とほぼ平行のフレーム形状のこと。振動吸収性に優れ、長時間の走行でもしなやかで乗り心地が良いとされている。
“エアロフレーム形状”にしないこだわり
CHAPTER2がフレームを一般的なエアロフレーム のような三角形の構造にしないのには理由がある。一般的なエアロフレーム にすると、縦剛性に弱く乗り心地や振動吸収性に欠けるためだ。最適な形状を割り出すために、アックランド大学と共同で風洞実験を行ったという。
乗り心地を重視したエアロ効果のあるフレーム
CHAPTER2ではフレーム各所に空気抵抗の少なくなるカムテールデザインを採用している。フォーク、ヘッドチューブ、シートチューブ、シートポストにも、カムテールデザインが施されているため、風の渦ができにくく、風の抵抗が軽減され、エアロフレームと同じ効果を発揮する。
ヘッド部分後部もカムテールデザインを採用。そして、ヘッドチューブは太く剛性の高い3Kカーボンを採用している。軽く丈夫で剛性の高いカーボンを採用することで、力が逃げにくく安定したハンドリングが期待できる。
シートステイは細身で柔らかいカーボンが使われており、手で握っても大きくしなる様子がうかがえる。
TTバイクではないのに40km〜42km以上の速度維持ができるのはなぜか
力を逃してはいけないチェーンステイ部分は、硬く四角く内側は膨らんだ形状になっており、踏んでも力が逃げにくい構造になっている。マイケルさんいわくTTバイクでもないフレームで、40km〜42km以上の速度維持できる3つの理由として、
・1つはカムテールデザイン
・2つめは力が逃げない構造
・3つめは剛性の高い3Kカーボンを採用しているからだと話す。
フレームサイズごとの最適な乗り心地と操作性を追求
マイク氏は、幼少期の時はBMX乗り大学生時代にはダウンヒルのレースに出るほどだった。そのためハンドリングについては、現在でも非常に強いこだわりがある。
マイク氏にまつわる有名な逸話がある。「どうしてもイタリアでしか手に入らない最新モデルロードバイクがあった。イタリアまで行き購入するも実際にダウンヒルで使用するとハンドリングが暴れてしまい、すぐに買ったばかりのロードバイクを手放した」という。
ほとんどのブランドは、まずはプロ選手などに合わせたLサイズのフレームを開発し、そのままのジオメトリでフレームサイズを小さくする。すると、本来の乗り心地やハンドル周りの操作性が全く別物になってしまう。
ブランドによっては、乗り心地や操作性が変わってしまうのを懸念して小さいサイズを敢えて造らないブランドもある。
しかし、CHAPTER 2は違う。マイク氏もXSサイズのフレームを使用しており、小柄なライダーの事を考え造られたフレームは、日本人にとっても安心できる設計になっている。TEREのXSサイズは、欧米ブランドのXXSに相当する。また、フレームが小さくなることで変わってしまう乗り心地、ハンドルの操作性にも工夫がされている。
一般的なフォークオフセット45mmに対して、CHAPTER 2では異なる2種類のフォークが用意されている。XSとSサイズには、オフセット53mmのフォークを採用。それ以上のフレームには、オフセット43mmのフォークを採用。
フレームサイズが小さくなっても乗り心地やハンドルの操作性が変わらないように、XS、Sサイズではオフセットを長く前に出すことで安定したハンドリングが実現。また、10mm前に出すことで靴先がタイヤにぶつからないよう工夫されている。
他者メーカーがフレームサイズによってオフセットの種類を変えないのは、開発費や生産コストが掛かってしまうからだ。TEREは、人体構造と同じようにXSからXL全てのモデルで最適なバランスを実現している。マイクプライド氏が理想としているオールラウンダーバイクとして「CHAPTER 2 TERE」は誕生した。