Bianchi(ビアンキ)のチェレステカラーにまつわる3つの仮説

Bianchi D2 / Fixier MO / Taipei by 涂爸, on Flickr

Bianchi D2 / Fixier MO / Taipei by 涂爸, on Flickr

アメリカの自転車雜誌「Bicycling」のウェブ版にて「What’s the Story Behind Bianchi’s Signature Color?(ビアンキの象徴的な色にまつわるストーリーとは?)」という記事が公開されています。

Bianchiを象徴する色、チェレステ

イタリアの老舗自転車メーカー『Bianchi(ビアンキ)』と言えば、チェレステ(Celeste)と呼ばれる独特の青緑が有名です。これはイタリア語で「青空」を意味する言葉で、ビアンキが創業から約130年と長い歴史の中で、ブランドのアイコンになるまで育て上げた色です。

しかし、なぜ「チェレステ」が、なぜ世界中で「ビアンキを象徴する色」と認識されるまでになったのでしょうか?由来として語られる3つの仮説をご紹介します。

仮説1:マルゲリータ王妃の瞳の色

最も有名な説は、ビアンキの創業者エドアルド・ビアンキがイタリアのマルゲリータ王妃のリクエストで、彼女の眼の色と同じ色に自転車をペイントしたから、というものです。実際にビアンキは1895年、マルゲリータ王妃へ歴史上初の女性用自転車を献上しており、最も信ぴょう性の高い説だと言われています。

仮説2:戦車等のペンキを流用

2つ目の説は、世界第一次大戦の後、軍事用に使われていたペンキが大量に余り、それを流用したという説です。第一次世界大戦中のイタリア軍が使用していた戦車等は濃い目のオリーブグリーンに塗られており、これが終戦と共に余ってしまい、その放出品をを薄めて使用したのでは?との事です。

仮説3:職人がミラノの空の色を見て決める

3つめの説は、1つめの説と共によく語られる「ビアンキの職人が毎年、ミラノの空の色を見て決める」というものです。様々な所で語られる説なのですが、Bicyclingの記事中、ビアンキUSA副社長David Reed氏へのインタビューにおいて

Years have gone by and the stories get more glorified and less truthful.
(長い歴史の中で、真実は失われ、話は美化されていきます)

via http://www.bicycling.com/news/featured-stories/whats-story-behind-bianchis-signature-color

と語られており、本当の理由は社内でも既に謎とされている様。

ビアンキの職人が毎年色を決めているのなら、ビアンキUSA副社長もはっきりとこの点について触れるはずなので、もしかすると、この説は本当の由来では無いのかも…?

ただし、毎年チェレステの色味が変わるのは本当なため、この説も捨てがたいものです。ビアンキUSA副社長が名言さえしてくれれば…!

敢えてチェレステの秘密を謎のままにしておくという、ブランディング的な思惑かもしれません。

チェレステカラーの真実はどれ?

いずれの仮説が真実であろうとも、ビアンキの素晴らしい自転車の歴史と共にチェレステは世界中で愛され今日へ至っているという事が、紛れも無い事実。

伝説を持つストーリーはいずれもロマンチックで、モノを買うという行為は、そのストーリーをセットで買う事と等しい場合があります。「○○で勝利を飾った」「○○が愛した」というプロダクトにまつわるストーリーは、私達の所有欲を満たしてくれるスパイスとして欠かせないものですからね。