回転の要 「ハブ」
「ハブ」とは、ホイールの中心にある回転の要となるパーツだ。
基本的な性能は使用されているベアリングによるものが大きく、そのベアリングの精度やハブ自体の軽さによってホイールのグレードが変わることも多い。一般的に、ベアリングはスチールなど金属製のものが多いが、上位グレードではより回転に優れたものが多い。セラミック素材を使用したベアリングは、金属のものと比較し、グリスを不要とするため回転抵抗が少ないとされる。特にベアリングボール一つ一つの形状を真円により近づけることができる特徴もあるので、「回転のいいホイール」にはセラミックベアリングが使用されていることが多い。
また、ボディ自体もチタン・アルミ・カーボンと様々。性能への大きな影響は振動吸収性(剛性)と重量に限る。形状によっては空気抵抗の少ないものなどもある。しかし、ハブ性能のほとんどである回転性能に大きく性能差を生み出す原因はベアリングによるものなので、ベアリングに注目すると分かりやすいだろう。
スポーク
ホイールのリムと中心のハブをつなぐスポーク。素材にはステンレスやアルミ、カーボンがメジャーであり、メーカーによっては特殊な繊維などを使用したものもある。
ステンレスは適度な剛性をもち耐久性が高く、アルミは軽量性・剛性に優れ、カーボンは耐久性・剛性・軽量性全てに優れているがかなり高価というそれぞれの特徴がある。特にカーボンスポークのホイールは一部メーカーの最上級モデルに限られる。
また、素材だけでなくスポーク一本一本の形状にも違いがあり、円形断面のものが一般的だがきしめんのように平たい空気抵抗の少ないものもある。
スポークを使用する本数と組み方にもホイールの性能は左右される。一般的には『クロス組』、『ラジアル組』と呼ばれる組み方が基本だが、特殊な組み方を用いて剛性を高めたり、使用する本数を減らした組み方で軽量化を狙っているホイールもある。
違いを理解してから選ぼう
ホイールの違いが分かれば、自分が必要とするのはどのようなものなのか。妥協できない部分とできる部分ではそれぞれ何が違うのか。これらを理解できれば、今後ホイールを選ぶにあたって悩む要素も減るだろう。
もしホイール選びで悩んでいる方は、それぞれの違いを知ることから始めてみてはいかがだろうか。