東京は非常に凹凸な地形であることはご存知だろうか?
23区内には名前を持つ多くの坂が存在し、市街地でも高低差が15m以上にも及ぶ場所が至る所にある。中にはその見晴らしの良さから映画やアニメのロケ地になったり、非常に長い歴史を持つ坂なども存在する。
本記事は、そんな都内にある隠れた激坂スポットをご紹介していくシリーズ。その第1弾として今回は、目黒区にある2つの坂をご紹介。
市街地から比較的離れた場所にあるメジャーなヒルクライムスポットへ行かなくても、気軽に挑戦できる「都内クライム」の魅力をロードバイクに乗って見つけてほしい。
行人坂(ぎょうにんざか)
下目黒にある距離140m、平均勾配12.1%(Strava統計上)の「行人坂」。目黒駅からは徒歩2分ほどで目黒川沿いからも近くアクセスが良い。
行人坂の中腹には「大円寺」というお寺がある。江戸時代に法印大海という山形の修行僧(行人)がこのお寺を訪れ修行を始め、次第に多くの行人が集まり住みだしたことが、この坂の名前の由来。
(目黒区公式ページより)
コース詳細
スタート地点は広い十字路の交差点から。右手にある大きなお寺が目印。坂は下から上への一方通行となっており、人通りや車通りは比較的多い。通行の際には十分注意が必要だ。
最初は緩やかな勾配から始まり、徐々に急激になっていく。
中間地点に差し掛かると、勾配が15%以上になりペダルが段々と重くなっていくが、お寺の門前付近まではシティサイクルでも登っていけそうだ。
後半はお寺の門を少し超えた辺りから。勾配が本坂最大の18.5%(Strava統計上)まで達し、そこを超えると目黒通りに繋がる道へと抜ける。
最大勾配箇所付近は部分的かつ短いため、そこを踏ん張れれば攻略可能だ。
ちなみに、この行人坂付近には結婚式などが行われる「雅叙園」というホテルがあり、そこは昔「夕日の岡」と呼ばれた場所。特に紅葉の時期に見える夕日が絶景で、江戸では非常に名のある場所だったそうだ。
そんな裏話や歴史を持つ行人坂からは、どこか他の坂にはない風格を感じられる。
距離 | 140m |
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平均勾配 | 12.1% |
最大勾配 | 18.5% |
難易度 | ★★★☆☆ |