2月1日から開催の「サウジツアー」で、ついに本格的に幕を開けるロードレース2022シーズン。
新シーズンで好スタートを切り、10月までの約9ヶ月間を戦い抜くために、各チームではトレーニングキャンプを絶賛開催中。
比較的クライマー向けのコースが多く設定されている今シーズンのグランツールなどに向け、高地でのパフォーマンス向上を目指したトレーニングを実施しているチームもあるようだ。
シーズン前のキャンプで盗難事件発生!チームバイク17台が消える / 2022年ロードレース「イスラエル・サイクリングアカデミー」
そんな中、ベルギーに本拠地を置くUCIワールドチーム「Lotto Soudal」のトレーニングキャンプが話題となっている。話題となったのは、彼らが宿泊しているホテル。スペイン・デニアにある「Syncrosfera」というホテルだ。本ホテルの創業者は北京オリンピックのロードレース種目で同メダルを獲得した元ロシア人選手”Alexandr Kolobnev氏。
Syncrosferaは、スポーツトレーニングに特化した設備を完備しているホテル。その設備の中でも、今回ロット・スーダルの宿泊を決める要因となったのが、酸素濃度を低く設定できる「Hypoxia System(低酸素システム)」というもの。
本ホテルには酸素濃度を低くできる装置と、その装置を起動させる特別な部屋が用意されている。
この部屋で本装置を使用すると、最大で「標高4,500m」と同レベルの酸素濃度を保った環境を作り出すことができる。高地に行かなくても、十分すぎるほどの高地トレーニングを行えるのだ。
しかし、標高4,500mとは、富士山を優に超え、スイスのマッターホルン(4,477m)と同等のレベル。そして運動量が非常に激しいプロサイクリングの世界。
いくらなんでもそんな高い場所で、そんなに空気の薄い場所でハードなトレーニングをしても、選手たちは大丈夫なのだろうか…と心配してしまう。