クロモリ

スチールフレームとしてよく目にするのが、「クロモリフレーム」というもの。しかし、一般的に「クロモリ」と呼ばれる自転車にも、その素材には数多くの種類が存在している。

まず、「クロモリ」とは正式に「クロムモリブデン鋼」と呼ばれ、鉄を主成分にクロムやモリブデンが添加された鋼のことを指す。他にもニッケルをさらに添加した「ニッケルクロムモリブデン鋼」やマンガンを添加した「マンガンクロムモリブデン鋼」なども「クロモリ」と総称されている。

そんな「クロモリ」を使用した自転車フレームのチューブを生産する有名メーカーには、日本のカイセイ(石渡)やイタリアのCOLUMBUS(コロンブス)、台湾のTANGE(タンゲ)やイギリスのREYNOLDS(レイノルズ)などがある。

そしてクロモリは、加工しやすいという特徴から「オーダーフレーム」に使用される素材でもある。

既に完成されたフレームを販売するメーカー車が存在する一方で、素材や形状などを自分好みにカスタマイズできる「オーダーフレーム」という選択肢もあるのが、自転車フレームの魅力の1つ。

「ビルダー」と呼ばれる自転車職人に依頼すれば、その可能性は無限に広がる。素材選びから乗り味、フレームの寸法など、自分好みに世界に1台だけのフレームを追求したい方にはおすすめだ。

一方で、鉄が主材となっているクロモリは、錆に対しての耐性が比較的低いことがデメリットとして挙げられる。

ステンレス

ステンレスは錆びにくい素材として有名で、家庭では食器や調理器具など至るものに使用されている。しかし、ステンレスは錆びにくいというメリットを持つと同時に、加工の難易度が高い素材。

日本で販売されているママチャリ(シティ車)でも少し良いグレードの車体には、ハンドルやカゴ部分などにステンレスが使用されていることが多い。

フレーム素材としては、クロモリよりもフレーム製作の難易度が上がり、価格が高くなる傾向がある。しかし、ステンレスは錆にくい性質があるため、「錆が心配・・・」という方にはおすすめだ。

近年ではイタリアの自転車チューブメーカー「COLUMBUS」が製作するステンレスシリーズ「XCr」チューブを使用したフレームを、CinelliTommasiniなどが発売している。

生産量No.1
「アルミニウム」

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