優勝はスプリンターの夢!

『ミラノ〜サンレモ』はピュアスプリンターが優勝を狙うことができる、数少ない主要レース。そしてモニュメントの1つでもある本大会での優勝は、多くのスプリンター達にとっての夢の1つ。

普段は表彰台に登っても落ち着いた表情の選手が、感極まって涙を流すことも…

そんなスプリンター向けの本大会のコースは、なんと平坦基調の約300km。ワンデーレースの中では最長のコースだ。

*以上はGoogleマップで単に、ミラノとサンレモを結んだもの。おおよそこの通りだが、公式のルートではない。

300kmの平坦コース。しかし…

300kmも続くレース。平均時速50kmで走っても6時間はかかる。どの区間が見どころなのだろうか。ご紹介していく。

スタート地点は、ミラノの中心街に位置する「Velodromo Vigorelli」。アメフト用グラウンドを併設した木製の自転車競技場(ベロドローム)だ。

3月19日の当日「Velodromo Vigorelli」では、地元ミラノの自転車ブランド『Cinelli』と地元サッカーチーム『インテル・ミラノ』のコラボレーションアイテムがお披露目される予定。是非こちらもチェックしていただきたい。

ロード・グラベル・ピストも!「チネリ」×「インテル」ミラノを代表する2つのアイコンがコラボアイテムを発表/Cinelli 2022年モデル ロードバイク

ミラノを出発したプロトンは、平坦路を南南西に約130km走っていく。

そして標高500m程の丘「Passo del Turchino(パッソ・デル・トルキーノ)」を越えると、ついにリグーリア海の海岸線、ジェノヴァの美しい港街に到着する。

ジェノヴァからサンレモまでの後半戦、約150kmはずっと海岸線。このリグーリア海の海岸線をプロトンが走る光景は、サイクルスポーツにおいて「春の訪れ」の象徴とされている。

レースの見どころは最後の10%に凝縮?

レース(競技)としての最大の見どころはどこなのか。それは全長293kmのうちの、最終約30km区間に凝縮されていると言っても過言ではないだろう。

最後に待ち受ける「チプレッサ」と「ポッジオ」という丘が勝負の分かれ目。丘と言っても標高差250m以下の小さな丘だ。

Milano Sanlemo

最初の丘「チプレッサ」は265km区間で登場。獲得標高234m、5.6kmの登りで平均勾配は4%(最高9%)。登り終えると9kmのダウンヒルが待っている。

そして284km区間から最終関門「ポッジオ」の丘が登場。獲得標高136m、3.7kmの登りで平均勾配は3.7%(最高8%)。

ポッジオの頂上まで辿り着くと、フィニッシュまでは残り5km。頂上からスイッチバックのある3kmを降っていき、残すは2kmの平坦ストレートとなる。

小さな丘だが、最後はダウンヒルからの平坦フィニッシュとなっているため、少しの差が命取りになりかねない。

INEOS Grenadiers Milano Sanremo

この2つの小さな丘をビッグチャンスと捉え、クライマーやパンチャーが逃げ切りへのアタックをかける可能性は大いにある。そこで食らいつき、降りや平坦でどれだけ追い上げられるかがスプリンターの命運を分けるだろう。

250km以上を走ってきたプロトンから、単独・少数で逃げきるか、集団スプリントとなるかが『ミラノ〜サンレモ』の最大の見どころだ。

1. 大会概要
2. レースの見どころ
3. 大会の歴史
4. 機材にも注目

『ミラノ〜サンレモ』の歴史
95%がリタイヤした年も…

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