自転車は燃料要らずで、「より快適で早く楽しい移動」を可能にする乗り物だ。しかしある程度の速度で車両と同じ道路を走る自転車が、危険と隣り合わせであることも確かだ。全てのサイクリストに安全にライドを楽しんでほしい。

そこで本記事では、サイクリストの安全を守る重要なアクセサリーである「ヘルメット」の、様々な乗り方や用途に適した選び方をご紹介していく。

乗り方3タイプ「ロード/通勤通学・街乗り/トレイル」

本記事では自転車の乗り方を3タイプに分類する。まずは、より長い距離をより速く乗ることを想定した「ロード」。そして片道1時間以内ほどの「通勤通学」や私服のまま楽しめる軽めのポタリング等の「街乗り」。3つ目は未舗装路やぬかるみでの走行やクロスカントリー等を含む「トレイル」だ。

実はヘルメットを扱う各メーカーも、以上の3種類から自社のヘルメットを分類して販売していることが多い。

では、3種類それぞれのヘルメットが「何故その3種類の乗り方に適しているのか」「各ヘルメットの特徴は何か」について、次にご説明しよう。

ロード用ヘルメット

ロード用のヘルメットは前述の3種類の中で最も値段の幅が広いものかもしれない。何故ならロード用のヘルメットにはより様々な機能や特徴が搭載されていて、搭載されている機能・特徴が多いほど、またその質が高いほど値段が上がっていくからだ。

参照:Bullet 2.0(LAZER)

特徴その1「エアロダイナミクス」

最も特筆すべき特徴は「エアロダイナミクス」つまり空力性能だ。前方から頭部に当たる空気を滑らかに後方に誘導し逃がすことで、より低い空気抵抗の中を走ることができる。より速いスピードでの走行が求められるロードにおいては重要な特徴だ。

顔が前方を向いている通常姿勢や、顔が下を向くよりパワーを出す時のポジションなど、モデルによっては1つのポジションだけでなく想定し得る様々なポジションで、この空力性を高めるように設計されているものがある。このような設計や特徴は他の2つの種類ではあまり重視されていないことが多い。

特徴その2「軽量」

より速く長い距離を走るためには軽量化が重要なことは言うまでもないだろう。軽量化が施された街乗り用ヘルメットに対しても、同じメーカーのロード用ヘルメットの方が40〜100gほど軽いことが一般的だ。

軽量化に対してその分安全性が劣るのではないか、とよく心配されがちだが市販のメーカーが取り扱うヘルメットは全て正式な安全基準をクリアしたモデルであるため、「軽量化=危険が増す」ということではないことを強調しておきたい。

特徴その3「ベンチレーション」

街乗りよりも長い時間と距離をよりハードに走ることが想定されるロードでは、より高い快適性が求められる。ヘルメットにおいて快適性を高める1つの特徴が「ベンチレーション」つまり換気性能だ。ロード用ヘルメットには換気性を高めるための技術が表面・内部両方に施されている。

参照:VENTRAL LITE(POC)

表面にはいくつか穴が空いているが、これには空力性にも配慮しながら外側の空気を内側に取り込み、内部の空気を逃がす働きがある。そして内側には空気の入れ替えがスムーズにされるような特殊な設計が施されている。

このような機能により、ヘルメット内部の熱のこもりを防止し風により頭部の冷却を冷却し、特に夏場のライドをより快適にしてくれる。しかし逆に冬場では、この機能によりかえって寒くなってしまうこともあるだろう。ヘルメットの下にサイクリングキャップを被るなどして対策しよう。

特徴その4「サングラスホルダー」

より長い時間・距離を走るロードでは快適性が重要。目からの疲労を軽減するためにサングラスを着用するサイクリストも多いだろう。しかし帰宅するまで終始サングラスを掛けているわけではない。走行中でもサングラスを外した方が快適・楽しい瞬間があるだろう。

そんな時のためにロード用ヘルメットの穴は、サングラスを仮掛けし固定しておけるようにも設計されている。モデルによっては前方だけでなく後頭部側にも仮掛けできるような設計が施されている。

サングラスを適した場面のみに使用し、使用・非使用時の切り替えをより素早くスマートにしてくれる。

以上の4つが主なロード用ヘルメットの特徴だ。しかし全てのロード用ヘルメットが全ての特徴を兼ね備えているわけではない。特徴が増えれば値段も高くなる傾向があるが、ロード用ヘルメットを購入する際は以上の特徴を確認しながら選んでみてはいかがだろうか。

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