マツダが4月14日からイタリアのミラノで開催されている「ミラノデザインウィーク2015」にて、マツダの掲げるデザインコンセプト「魂動(こどう)」へ基づいたオリジナル自転車「Bike by KODO concept(バイク・バイ・コドーコンセプト)」を公開しました。
マツダの魂動デザインとは
マツダ公式サイトの説明によると
クルマは、単なる鉄の塊ではありません。それは「命あるもの」だとマツダは考えます。
ドライバーとクルマの関係を、まるで愛馬と心を通わせるかのように、エモーショナルなものにする。そのための造形を追い求めつづけるのが、マツダの「魂動デザイン」です。
との事。
この魂動デザインとは、CX-5以降のマツダ車へ採用されているデザインキーワード。
ブランド・アイデンティティとなっている、逆五角形のフロントグリル、躍動感のある有機的なボディライン、安定感と前身性を感じる全体プロポーション等がキーポイントです。
この魂動デザインは、2009年4月にデザイン本部長へ前田育男氏が就任した事から始まります。2010年に発表されたコンセプトカー『靭(SHINARI)』へ最初に採用され、以来アテンザやアクセラ、ロードスターといった新モデルへ採用され続けている、マツダデザインの根幹を担うものとなっています。
日本の美意識、“凛”と“艶”を表現したBike by KODO concept
今回のミラノデザインウィーク2015で開催されている『Mazda Design クルマはアート』では、日本の美意識へ根差したという、研ぎ澄まされた品格である「凛(りん)」、人の情念に訴えかける「艶(えん)」という感性に着目。その表現を落とんだアウトプットの一つが、今回発表された『Bike by KODO concept』です。
『Bike by KODO concept』は、余分なパーツが全て削ぎ落とされた、シンプルなトラックレーサーをベースに、自転車本来の美しさを追求したとの事。
1枚の鉄板からたたき出し丁寧に成形したフレームに、「マツダ ロードスター(海外名:MX-5)」と同じ意匠の赤色ステッチを施した手縫いの黒革サドルを採用。「ロードスター」のスタイリングを想起させる躍動感・艶やかさを表現されています。
マツダの常務執行役員である毛籠 勝弘氏によれば「世界の優れたデザインが集まるミラノにおいて、私たちのデザイン領域における新たな取り組みを紹介させていただくことは、マツダデザインの存在感を高めるとともに、マツダブランドの強化につながると考えています。今後もマツダは、様々なチャレンジを通じてお客様から共感いただき、お客様と特別な絆でつながるブランドを目指して、努めてまいります。」との事。
確かに魂動デザインを採用して以降のマツダ車は、非常に魅力的なデザインを持ち、アテンザのデザインなどは価格帯が上になる欧州輸入車にも引けをとらないデザイン上の魅力を備えている様に感じます。
世界で評価されるマツダのデザイン
マツダのカーデザインは海外でも高評価を得ている証拠の一つは、「レッド・ドット:プロダクトデザイン2015」にて、『Mazda MX-5(日本名:ロードスター)』、『CX-3』、『Mazda2(日本名:デミオ)』が、「レッド・ドット:プロダクトデザイン2015」を受賞しています。この内、新型「Mazda MX-5」は特に優れている工業製品に贈られる「ベスト・オブ・ザ・ベスト」に選定されており、魂動デザインが文化圏に関わらず広く受け入れられている事がわかります。