2022年6月21日、『CeramicSpeed(セラミックスピード)』が新型エアロプーリーシステム「OSPW Aero」の発売を開始した。
「OSPW Aero」とは、上下のプーリーが半剥き出しだった従来のプーリーシステムとは異なり、そのほぼすべてをケージで多い、よりエアロ性能(空力性能)を高めたモデル。
2022年5月に開催された「ジロ・デ・イタリア2022」や「アイアンマン世界選手権2021」などで、プロトタイプが使用され、注目を集めていた矢先の発売となった。
「OSPW」とは?
「OSPW」とは「Over Sized Pully Wheel」の略。セラミックスピードが、”世界最速”として2015年より発売してきたプーリーシステム。
そしてOSPW Aeroの開発には、空力コンサルタント会社である「Drag2Zero」社の創業者であり、自身も空気力学者であるSimon Smart氏が携わり、度重なる空洞実験などを通して2年以上が費やされたそうだ。
Drag2Zeroはコンポーネントなどのパーツやウェアを開発・販売しているブランドでもある。
現地メディアの報道によると、風洞施設を使用したセラミックスピードとDrag2Zero社の共同実験では、OSPW Aeroは従来モデルよりも平均40%・最大60%の空気抵抗の低減に成功したとのこと。
これは、プロライダーが時速50kmで25kmのタイムトライアルを走った場合、2.5秒間の短縮を可能にする値だそうだ。
ちなみに、6月初旬に開催された「クリテリウム・デュ・ドーフィネ2022」の第4ステージでは、31.9kmの個人タイムトライアルが実施され、ステージ優勝を果たした現TT世界チャンピオンのフィリポ・ガンナと、ステージ2位のワウト・ファンアールトのタイムは2秒差。OSPW Aeroの影響は「大きい」と考えられる。