10万回のシュミレーションを経て開発
では、ここからは技術面の話だ。
「軽量の魔術師」とも呼ばれ、各ロードバイクブランドで軽量バイクの開発に関わってきたピータ・デンク氏がプロジェクトリーダーとなり、スペシャライズドが2.5年の開発期間を経て開発されたエートス。
スペシャライズド曰く、フレームの形状はパフォーマンスの75%を占めており、エートスの開発では様々なフレーム形状でテストを行ったという。スペシャライズドが持つ研究施設にて、同じ重量のフレームで力のかかり方を解析し、10万回にも及ぶスーパーコンピューターでのシュミレーションを通じて開発された。
空力に優れた最近のロードバイクのように角ばった形状では無く、フレームはひと昔前のような、クラシックな丸チューブの形状を採用。空力性能は追求しておらず、軽量と剛性のバランスが整えられている。
では、残りの25%のパフォーマンスとは何か。それはマテリアル(素材)とレイヤリング(素材の層)で決まるという。
フレーム同士の接合部には余計な補強がいらず、最低限の素材量で剛性の向上を実現。全てのフレームを通して2mm以内の差で作られており、無駄なレイヤーが無いことでシンプルな設計かつ全てのサイズでも同じ乗り味を実現した。
フレームセットのラインナップは4種類。中でも「Jet Fuel」カラーのフレームセットは、50g軽量で購入直後でも塗装を剥がす事なくそのままペイントが可能であり、デカールを傷つける事なく剥せる為、自分だけのデザインで組み上げる事も可能だ。
まさにこれも、自分だけのロードバイクを作る事から”楽しめる”。
Rovalからはステム一体型の「アルピニストSLコクピット」も登場。重量は255g(110mm×420mm)。
オフセット12.5mmの「アルピニスト シートポスト」は136g(27.2mm×300mm)と軽量な仕上がり。価格は30,000円(税抜)